【ニューヨーク=竹内弘文】米ネット証券大手チャールズ・シュワブは1日、ウォルト・ベッティンジャー最高経営責任者(CEO)が2024年末で退任し、新たなCEOにリック・ワースター社長が就任すると発表した。ベッティンジャー氏は取締役会共同会長の職務は継続する。業務執行の一線から退き、経営監督に専念する。
ベッティンジャー氏は2008年にCEOに就任した。顧客からの預かり資産総額は9兆7400億ドル(約1400兆円)へと16年間で8.5倍に増やした。19年には同業のTDアメリトレード・ホールディングを260億ドルで買収すると発表し、業界再編を主導した。
22年春以降の米連邦準備理事会(FRB)による利上げ局面では預金流出圧力に直面し、預金者をつなぎ留めるための預金金利引き上げなどが業績面で重荷となった。7月の決算説明会でベッティンジャー氏は、預金を提携銀行に実質的に移管するなどして、銀行業務を徐々に縮小していく考えを示していた。
ベッティンジャー氏は「25年に65歳になるのを控え、日々の業務執行から離れて共同会長としての役割に専念する時期が来た」とする声明を発表した。ワースター氏は25年1月1日付で社長職とCEO職を兼務する。
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