ディップの冨田英揮社長はスポットワーク市場への参入を発表した(1日、東京都港区)

人材サービス大手のディップは1日、単発で短時間働く「スポットワーク」に特化した仲介サービスを始めたと発表した。東京23区内で始め、年内に全国に展開する。勤務先が良い働きぶりだと評価したスポットワーカーに賞与で報いる仕組みを整え、働き手の意欲を高める。

求人サイト「スポットバイトル」を新たに立ち上げた。同社の冨田英揮社長は同日開いた記者発表会で「スポットワーク市場は急激に伸びている。1人でも多くの人の働く環境を改善したい」と語った。

求人企業がスポットワーカーの仕事ぶりや勤務態度を「良かった」と評価すれば、時給に上乗せして賞与を支給する。賞与の原資はディップが求人企業から得る仲介手数料から捻出する。

スポットワーカーが勤務先から良い評価を受けられなかった場合は、同じ勤務先への応募ができなくなる。求人企業が繰り返し働いてほしい人材を確保しやすくする。1年以内に月間100万人の就業者数を目標に掲げる。

飲食や物流などの業界では人材不足が深刻で、スポットワーカーで人手を補おうとする動きが広がっている。スポットワークの仲介サービスはタイミーやパーソルホールディングス傘下のシェアフル(東京・港)が先行する。ディップは単発のバイトを探しているバイトルのユーザーを取り込むことで、仲介数を増やしていく考えだ。

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