ホンダ発のスタートアップのアシラセ(東京・港)は30日、視覚障害者向け歩行補助器の新モデルを10月1日に発売すると発表した。靴につけて振動で進む方向を伝える器具で、従来製品より15%小さくして装着時の違和感を減らした。専用アプリが目的地まで歩きやすい道順を示す機能も備える。年間で2200個の販売をめざす。
「あしらせ2」はよく行き来するルートをアプリに登録できる。目的地に向かう途中で道を間違えたり、曲がる場所が近づいたりすると、靴に装着した小型装置が震えて利用者に知らせる。例えば右に曲がるときは右足が震える。
スマートフォンの音声機能を使わずに位置情報が分かるため、視覚障害者は車の音などの周囲の情報に集中できるようになる。階段が少ないなど歩きやすい歩行ルートを提示する機能も備えた。
歩いている位置は測位衛星システム(GNSS)などで把握する。1回の充電で最大10時間使える。装置価格は5万4000円で、アプリ使用料は月額550円となる。インターネットや大手家電量販店で販売する。2025年以降に英国など欧州での展開を目指す。
アシラセはホンダの新規事業創出プログラムの第1号スタートアップとして21年4月に設立された。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。