新組織などを説明するP&Gジャパンのヴィリアム・トルスカ社長(27日、東京・中央)

P&Gジャパンは27日、自社が持つビッグデータを分析して、小売店に店頭の商品陳列方法などを提案するデータ分析チームを新設したことを明らかにした。人手不足に悩む小売店にとっては、店頭の陳列棚や商品の在庫管理が負担になっている。販売増につながる陳列を提案するなどして、自社製品の販売増につなげる。

27日に東京都内で開いた記者懇談会でヴィリアム・トルスカ社長が、7月に営業部と消費者市場分析部の出身者で構成する「カテゴリー・グロース・アナリスト」チームを新設したことを明らかにした。小売店と協力して得た商品の販売データと、P&Gが得意な消費者分析を合わせて分析し、効率的な商品陳列などを提案し、商品納入など実際の商談も担当する。

日用品などを扱う小売店では人手不足が深刻な一方、新商品の増加で在庫や棚の管理が複雑になっている。消費者には短時間で効率的に買い物をする「タイムパフォーマンス」重視も広がっている。P&Gは来店客が同時に購買するケースが多い商品を陳列棚の近い場所に並べるなどの提案をして、店舗オペレーションの効率化と顧客満足度の向上につなげたい考えだ。

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