東京ゲームショウは、千葉市の幕張メッセで26日開幕し、過去最多となる985の企業や団体が出展し、このうち半数以上が海外からとなっています。

会場では、最新のゲームや機器が紹介されていて、ことしはAIによる高度な画像処理機能を搭載した新型のゲーム機や、生成AIを使ったゲームが目立っています。

このうち、ゲームの開発にあたっているベンチャー企業は、ゲームのキャラクターのデザインなどを考える際に生成AIの力を借りることで作業の効率化につなげているということです。

その一方で、生成AIが提示したデザインなどが既存の作品に似てしまうトラブルを避けるため、最後は人によるチェックなどを重ねているということです。

ベンチャー企業の新清士さんは「著作権などの権利侵害の問題には気をつけて対応している。AIは自分たちのアイデアを具現化し、顧客に楽しんでもらうツールとして使っている」と話していました。

東京ゲームショウは、28日と29日の2日間、一般に公開されます。

専門家「生成AI 活用模索の段階」

ゲーム開発へのAIの活用について立教大学の三宅陽一郎特任教授は「AIをゲームに入れる動きは1970年代からあったが、どんどん進化してきて3、4年ほど前から開発工程を自動化するところで活用されるようになった」と話しています。

ただ、現在、生成AIは、回答が不十分なケースがあるほか、既存の作品と似てしまう著作権の侵害を避けるため、大手企業を中心に活用は限定的な傾向にあるとして「開発に使う場合も人間が確認作業をするのが、今のゲーム産業の落としどころだ」と指摘しています。

そのうえで、「非常に長いスパンでは生成AIはデジタルゲームを革新する技術であることは間違いないと思う。フェーズが変わるその手前でどこに出口があるのか模索している段階だ」と話しています。

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