牛の状態をチェックするAIサービスのカメラ(NTTテクノクロス提供)

 NTTグループのNTTテクノクロス(東京)は23日までに、人工知能(AI)を使った肉用牛の見守りサービスを始めた。牛舎内に設置したカメラの映像から、AIが牛の状態をチェック。窒息死につながりかねない危険な寝姿を察知すると、音を出して姿勢を変えさせる。畜産農家の負担を軽くできるという。  コールセンター大手のベルシステム24(東京)と組み、サービスを利用する農家がいつでも電話で問い合わせできるようにした。導入の支援も同社が担う。5年後をめどに10億円規模の売り上げを目指す。  肉用牛が横たわったまま起き上がれなくなる「起立困難」の予防を狙う。起立困難が続くと、餌の消化に伴い体内で生じたガスによって呼吸できなくなる恐れがある。牛の肉や脂肪を増やす「肥育」の期間に起こり、牛1頭を失うと損失が100万円を超えることもある。このため農家は夜間も牛舎を見回る必要があった。  AIは起立困難につながる四肢を投げ出したような寝姿を把握すると、カメラに付いたスピーカーから人の声や物音などを流す。


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