住友化学は18日、住友ベークライト株の一部をシンガポールの政府系ファンドGICに売却すると発表した。議決権ベースで約7%分を226億円で譲渡する。持ち分比率は約16%となり住友ベークは持ち分法適用会社から外れるが、取引や協力関係は継続する。業績回復に向けた経営改革の一環で売却する。
住友化学は2024年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)にその他営業収益として160億円を計上する。通期業績予想に織り込み済みのため、業績修正はしない。
20日に譲渡を予定する。今回の株式売却で単体では24年4〜9月期決算に210億円の特別利益を計上する。住友化学は景気悪化による石化関連事業の採算悪化や、住友ファーマの医薬品の特許権などによる減損損失により、24年3月期に3120億円と過去最大の最終赤字を計上していた。
業績回復に向けた経営改革の中で保有株式の譲渡を進めており、8月にはサウジアラビアの国有石油会社、サウジアラムコとの合弁企業「ペトロ・ラービグ」の保有株式の一部をサウジアラムコに売却することを決めた。住友ベークとは長年にわたる強固な関係が構築されていることから、同社株を売却しても取引や協力関係には影響しないと判断した。
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