旭化成メディカルは血液浄化の専業メーカーとして成長を目指す

旭化成は18日、子会社の旭化成メディカル(東京・千代田)の全株式と同社が手掛ける透析などの「血液浄化事業」を投資ファンドのインテグラルに売却すると発表した。譲渡額は565億円を見込む。旭化成メディカルの事業のうちバイオ医薬品向けのウイルス除去フィルターなどは新設する旭化成の子会社に移す。旭化成メディカルは血液浄化の専業メーカーとして成長を目指す。

2025年4月に旭化成メディカル株の80%をインテグラルの100%出資会社に譲渡し、27年4月ごろに残りの20%も譲渡する。旭化成メディカルは2025年4〜6月期以降、旭化成の連結対象から外れる。26年3月期の旭化成の業績に与える影響については精査中としている。

透析など血液浄化事業は材料費が高騰する一方、価格が低迷し事業が伸び悩んでいる。旭化成メディカルの24年3月期の売上高は前年同期比7%減の641億円だった。

旭化成メディカルの事業のうちウイルス除去フィルターや開発製造受託(CDMO)事業などバイオ医薬品向け事業は24年10月に旭化成が新設する旭化成ライフサイエンス(東京・千代田)が承継する。需要増が見込まれるバイオ医薬品での成長を目指す。

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