総務省が26日発表した4月の東京都区部の消費者物価指数(速報値)は、値動きの大きい生鮮食品をのぞく総合指数(2020年=100)が106.4で、前年同月より1.6%上がった。上げ幅は2カ月続けて鈍り、3カ月ぶりに2%を切った。最大の要因は東京都による高校の実質無償化の拡大だが、食品の値上げラッシュが落ちついたことも影響している。

 私立高校の授業料(入学金を含む)は61.7%の下落で、比較できる1971年以降で最大の下げ幅だった。生鮮食品を除く食料は3.2%上がったが、上げ幅は9カ月連続で縮み、22年6月(3.1%)以来の水準だった。

 都区部の指数は全国分に先駆けて発表され、物価の傾向を早くつかむのに利用される。今年3月の全国の指数は2.6%の上昇で、上げ幅は2カ月ぶりに鈍化したものの、日本銀行が目標に掲げる「2%」以上は24カ月連続で満たしている。(内藤尚志)

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