Zeveroが開発したソフトはAIを活用して原材料ごとにCO2排出量を細かく計測できる(イメージ)

二酸化炭素(CO2)排出量を計測するソフトウエアを手掛けるZevero(シンガポール)はベンチャーキャピタル(VC)などを引受先とする新株発行で約10億円を調達した。現在は主に欧州でサービスを展開している。調達資金で米国市場に本格的に参入するほか、日本の中小企業に向けた営業体制を強化する。

Zeveroが開発したソフトは人工知能(AI)を活用して使用する原材料ごとにCO2排出量をきめ細かく計測できるのが特徴だ。メーカーや産地によって異なる排出原単位の中からAIが適切なデータベースを探し出し、自動で計算する。導入したある企業では算出に関する作業時間を9割減らすことができた。

2023年初めにサービスを開始し、欧州の消費財、飲料、食品メーカー、建設会社、米国の広告会社などを顧客に持つ。調達資金で米国や日本、東南アジアなどで営業人員を増やすなど海外でのサポート体制を充実させ、早期に数百社への導入を目指す。

Zeveroは参天製薬元社長の谷内樹生最高経営責任者(CEO)と、ココン(現GMOサイバーセキュリティbyイエラエ)創業者で連続起業家の倉富佑也氏が22年に共同で創業した。今回の新株発行はVCのスパイラルキャピタルなどが引き受けた。

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