スターバックスコーヒージャパン(東京・品川)は13日、大型商業施設「イオンレイクタウン」(埼玉県越谷市)内の1店を家族層に照準を合わせた新内装に変えて14日から改装開業すると発表した。人気メニューの「フラペチーノ」に子供用を加えるほか、通路を広めにしたり壁面の絵を子供でも親しみやすいデザインにしたりする。
14日に改装開業するのは「スターバックスコーヒー 越谷イオンレイクタウン mori(モリ)3階店」。コーヒーをはじめとする通常の飲み物メニューに加えて、「キッズフラペチーノ」(ショートサイズのみ、店内価格440円)3種類を提供する。味は「キッズ バニラ クリーム」(ノンカフェイン)、「同 マンゴー&フルーツ」(同)、「同 チョコレート」がある。
これらは日本で初めての提供となる。3種のいずれかを注文した客に対して、ソースやシロップを加えることで好みの味にできる「カスタム」も用意した。
通常店と異なる空間づくりも特徴だ。通常は向かい合って座る席が中心だが、同店では空間を区切らずに寄り添って座れるベンチを設置する。また、ベビーカーや車いすが行き来しやすいように通路を広めに設計した。かねて子連れ客の多い店で客から「ベビーカーの置き場に困る」「並ぶのが大変」という声があがっていることを受けた。
店内の壁には色鮮やかなアートを施して、保育園や幼稚園のような子供も親しみやすい内装にする。
スタバの担当者は「棟ごとに客層が異なるレイクタウンの特性に合わせて子供連れでも楽しめるような広々とした空間にした。ただ実際は幅広い世代に利用してもらえると思う」と話した。家族層を狙う新しい内装の店は、越谷での運営を検証したうえで他にも拡大する。
スタバが13日開いた報道向け内覧会で、改装店の月出晶子店長は「新たな顧客が多く来店すると思う。初めてのスタバを体験してもらいたい。利用シーンに合わせて他店と使い分けてくれたらいい」と話した。
イオンレイクタウンにはスタバが合計で7店ある。茶系飲料に特化した「ティー&カフェ(T&C)」やアウトレット店などが入居しており、同一施設内で国内最多の出店数だという。
同店舗の近隣には現状でも家族層が多く利用している店が並ぶ。スタバは来店客の気分や状況によって近隣店との使い分けを期待している。同一地域での複数出店で収益をいかに最大化できるかを検証する狙いもありそうだ。
(中島芙美佳)
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