建設用クレーン大手のタダノは13日、米国の建設機械会社マニテックス・インターナショナルを買収すると発表した。約141億円で全株式を取得し、完全子会社化する。北米や欧州を中心に車両搭載型クレーンや高所作業車の海外展開を加速する。

タダノは2018年にマニテックスと資本業務提携し、現在14.5%の株式を保有している。残りを1株当たり5.8ドルで取得する計画で、25年1月の買収完了を目指す。マニテックスは米ナスダック市場に上場しており、完全子会社化後に上場廃止となる予定だ。

マニテックスは米国とイタリアで建設用クレーンなどの製造・販売や建設機械レンタルのグループ会社を持つ。同社の簡易型トラッククレーンのブームトラックは米国でトップシェアを誇る。23年12月期の連結売上高は約400億円だった。

タダノは海外売上高比率が約6割で、大型の建設用クレーンが多くを占める。北米や欧州を拠点にするマニテックスの製造・販売ノウハウを生かし、車両搭載型クレーンなどの海外販売の拡大を目指す。

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