5月に予定される食品の値上げは400品目程度と、2800品目だった4月と比べて一服する。ただ、5月以降、電気・ガス料金は政府補助金の減額に伴い上昇する。円安も一段と進んでおり、秋ごろからは輸入品などの値上げが再燃する兆しも。家計の負担が和らぐことはなさそうだ。

◆飲料やオリーブオイルが値上げ

 食品では、清涼飲料水、インスタントコーヒー類、オリーブオイルの値上げが目立つ。調査会社の帝国データバンクによると、容器の資材高騰、コーヒーやオリーブの原産国での天候不順が主な要因とみられる。  清涼飲料水はペットボトル入りを中心に、コカ・コーラボトラーズジャパンが45品、アサヒ飲料が42品の希望小売価格を引き上げる。値上げ幅が4割程度となる商品もある。コーヒーはインスタントを中心にUCC上島珈琲やネスレ日本が値上げ。オリーブオイルはJ―オイルミルズなどが家庭用、業務用の価格を引き上げる。  電気・ガス料金も5月使用分以降は値上がりする見通し。政府の補助金は5月使用分から、家庭用電気が現在の1キロワット時当たり3.5円から1.8円に、ガスは1立方メートル当たり15円から7.5円に減額。月に260キロワット時を使う世帯の場合、補助金の影響だけでも442円の値上げになる。  一方、為替相場が1ドル=155円台を記録するなど円安が続き、今後も輸入品の価格上昇が続くことも予想される。消費者物価指数を公表する総務省の担当者は「円安の影響が国内の輸入品価格に反映されるのは一般的に半年ほどかかる」と話しており、現在の円安が秋ごろに反映される恐れがある。(鈴木太郎) 

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