三菱電機は11日、静電気でプラスチックを選別する装置の試験運用を始めたと発表した。特殊な産業機械や生産設備の製造を手がけるダイサン・(愛知県小牧市)と共同で運用する。廃プラスチックを種類ごとに短時間で選別し、再生プラスチックの利用促進につなげる。25年度にも装置の製品化を目指す。
静電気を利用してプラスチックを選別する。プラスチックは種類によって帯電する度合いが違うという特徴を利用した。三菱電機から技術提供を受けたダイサン・が装置を製造する。1時間あたり200キログラムのプラスチックを処理できる。今回の運用で装置の精度や人工知能(AI)の搭載といった機能拡張ができるかを見極める。
家電や化粧品の容器などのリサイクルでは、再生プラスチックの原料となる廃プラスチックを回収する。しかし複数の種類のプラスチックが混ざっている場合が多く、種類分けして純度の高いものを選別する必要がある。装置によって種類分けが容易になり、再利用できるプラスチックを増やすことができる。
三菱電機は10年4月からグループ内でプラスチックの選別装置を活用してきた。23年度からはビックカメラなど4社と組み、プラスチックの資源循環プロセス構築に取り組んでいる。
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