日本で10日に発売したフィアットの新型「600e」(10日、東京都世田谷区)

欧州ステランティスの日本法人は10日、傘下ブランド「フィアット」の電気自動車(EV)の新型モデル「600e」を発売すると発表した。同ブランドとしては2車種目のEVとなる。従来車種よりサイズを一回り大きくし、若年層の家族を意識した。国内でEV販売が停滞するなか、需要が高いサイズで販売拡大を目指す。

価格は585万円で国のEV購入補助金は65万円。航続距離は493キロメートルで従来の「500e」から5割増えた。50キロワットの急速充電に対応する。全長は4.2メートルで500e(約3.6メートル)に比べ一回り大きく、収納スペースは360リットルを確保した。

フィアットは購入者の半数以上が女性で、ブランド特有のかわいらしさも維持した。車体の前面は丸みを帯びたシンプルなデザインを従来車種から受け継いだ。車体の色は太陽をイメージしたオレンジや空をイメージしたスカイブルーなどをそろえた。

国内の新車販売台数に占めるEV比率は低水準が続いており、24年8月は1.6%にとどまる。熊崎陽子ブランドマネージャーは「フィアット購入者の80%以上の人が『かわいらしさ』に満足している。デザインにこだわるヤングファミリーに乗ってほしい」と意気込んだ。

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