関電工は受注環境が改善している

関電工は9日、2025年3月期の連結純利益が前期比5%増の288億円になる見通しだと発表した。従来予想を43億円上方修正した。10%の減益見通しから一転、過去最高を更新する。再開発に伴うビルの電気設備工事で利益率の高い案件を受注したほか、半導体関連の設備投資が増え工事量も伸びるとした。

売上高は6%増の6330億円と、想定から330億円引き上げた。半導体関連の工場向けの電設工事などが増えている。

営業利益は5%増の430億円と60億円上振れする。新築向け工事では、電気設備の加工や組み立ての一部を事前に工場で行うなどの生産性を引き上げる取り組みが奏功する。賃上げや成長投資の前倒しに伴うコストの増加を補う。

業績の拡大を受け、25年3月期の配当予想も引き上げた。年間配当を前期比10円増の51円と、従来想定から8円積み増す。関電工は4月に発表した2027年3月期までの中期経営計画で、連結配当性向を段階的に40%程度に高める目標を掲げている。

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