三井住友銀行は5日、2025年9月末に既存顧客向けの紙の約束手形と小切手の発行を終了すると明らかにした。三菱UFJ銀行とみずほ銀行も25年度中にもやめる予定で、企業は代替となる電子的な決済手段やインターネットバンキングの利用を求められる。今後、メガバンクの動きに地方銀行も追随する可能性がある。
インターネットバンキングの普及で、紙の手形や小切手は利用が減っている。紙だと盗難や紛失のリスクがある上、管理などに手間やコストがかかる。電子化により、こうしたリスクや手間を軽減する狙いだ。全国銀行協会も26年度末までに手形や小切手機能の全面電子化を目指している。
三井住友銀行はすでに、新規で当座預金口座を開設する顧客には発行をやめていた。25年10月以降は決済1件当たり660円の手数料がかかるようにして電子化を促す。同行が手形と小切手を受け取るのは26年9月末までとする。
手形は企業間の決済で現金の代わりに使われる。支払期日や金額が記載され、受け取った企業が銀行に持ち込んで期日以降に現金を受け取る仕組み。
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