積水化学はシャープ堺工場の一部を取得し次世代太陽電池生産への活用を検討している

積水化学工業がシャープ堺工場(堺市)の一部取得を検討していることが4日わかった。工場内の本社棟と2019年11月に稼働を停止した旧太陽電池工場が対象。積水化学が25年の事業化を目指す次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の生産拠点にするとみられ、経済産業省も補助金などで支援する見通し。

ペロブスカイト太陽電池は太陽光の吸収にペロブスカイトと呼ぶ結晶構造の薄膜材料を使う。電極や封止フィルムを重ねても厚さがおよそ1ミリメートルと非常に薄く、軽くて折り曲げられることが特徴。次世代太陽電池の本命とされ各社が開発や量産化を競っている。

シャープの堺工場は8月21日にテレビ向け大型液晶パネルの生産を終了した。工場建屋や土地は人工知能(AI)データセンターへの転用を目指しており、ソフトバンクとKDDIが名のりをあげている。ソフトバンクと検討を進めている構想では、堺工場の敷地面積全体の約6割の土地と液晶パネルの生産棟などをソフトバンクに売却する計画だ。KDDIとは共同出資会社の設立を視野に、データセンターの共同運営を検討することで合意している。

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