生成人工知能(AI)のベンチャー企業「サカナAI」(東京)は4日、米半導体大手エヌビディアと包括的な提携に乗り出したことを明らかにした。数十億円規模とみられる出資を受け入れたほか、研究開発でも協力を進める。エヌビディアには、出資を通して日本発で独自の技術力を持つサカナを囲い込む意図がありそうだ。

 サカナは調達した資金を人材獲得や新たなAIモデル開発に投じる。同社は国内外の著名なAI研究者らが2023年に日本で設立。電力消費が少なく低コストなAIの開発を目指している。社名は一つの生き物のように動く魚群に由来する。株主にはソニーグループなども名を連ねる。

 エヌビディアは時価総額が世界最大級の巨大企業。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は今回の提携について「技術発展のためだけでなく、日本での活動を強化するためにも、このパートナーシップが持つ可能性を楽しみにしている」とコメントした。

 同社はAIに不可欠な画像処理装置(GPU)が主力製品で、AIの普及に伴い需要が急拡大した。

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