ウーバージャパンはライドシェアでタイムズモビリティと協業する。写真左からウーバージャパンの村上浩氏、タイムズモビリティの三浦淳美氏、ロイヤルリムジンの堀江一生氏

配車サービスのウーバージャパン(東京・港)は4日、パーク24の子会社でカーシェアを手がけるタイムズモビリティと日本版ライドシェアで協業する。同社のカーシェア車両を活用し、自家用車を持たない人にもライドシェアの運転手として働く機会を提供する。

カーシェア車両を用いたライドシェアは日本では初めてだ。4日から11月30日まで都内で2台を稼働させて、ライドシェアサービスに対する車両の適性などを検証する。

運転手の採用や教育などの業務はウーバーと提携するタクシー会社のロイヤルリムジン(東京・江東)が担う。2024年度中の本格運用を目指す。ライドシェア運転手が車両を使わない時間は、通常のカーシェアとしてタイムズモビリティが会員に貸し出す。

日本版ライドシェアは国土交通省が認可した場所と時間帯に限って運行が認められ、タクシー会社が一般ドライバーを雇用する仕組みだ。ウーバージャパンはタクシー会社の採用を支援すべく、料理宅配「ウーバーイーツ」の配達員にライドシェア運転手の応募を打診してきた。希望者の中には「自家用車を所有していない」などの理由で運転手として働くことを諦める人も多かったという。

ウーバージャパンモビリティ事業部ドライバーオペレーションズ本部長の村上浩氏は「米国やブラジルでは既にカーシェア車両を使ったライドシェアが広まっている」と説明する。日本にあったカーシェア車両利用の枠組みを構築することでライドシェア運転手の数の拡大を目指す。

カーシェア活用はライドシェア事業を手掛けるタクシー会社にとってもメリットがある。ロイヤルリムジンの堀江一生顧問は「ライドシェアに使う自家用車は点検が必要だが、(カーシェア車両は)それら費用の負担がなくなることは大きい」とコスト面の利点を語る。

タイムズモビリティ経営企画部長の三浦淳美氏は「カーシェアの利用が少ない平日の稼働の向上につながる」と話す。今後はライドシェアが可能な都市への展開も検討する。

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