車載電池材料で旭化成との合弁会社をカナダに設立する

ホンダは25日、旭化成と車載電池材料の合弁会社をカナダに設立すると発表した。電池の主要部材となる絶縁材(セパレーター)の製造を担う新会社で、2024年中の設立をめざす。出資比率など具体的な協議は今後詰める。

ホンダはカナダで電気自動車(EV)の新工場の建設を計画している。同国で主要部材である電池も生産する予定だ。電池製造では材料の安定調達が不可欠で、合弁会社の設立による連携強化が必要だと判断した。

米バイデン政権は22年に、北米で電池部品を半分以上組み立てるEVに税優遇する措置を盛り込んだ「インフレ抑制法(IRA)」を成立させた。電池向けの部材を北米域内で調達する必要があり、セパレーターの需要も大きく高まる。

北米はホンダの世界販売の4割を占める重要地域で収益の稼ぎ頭だ。ホンダは北米のEVと燃料電池車の販売比率を30年に40%、35年に80%に引き上げる方針。北米で2カ所のEV工場を建設し、目標達成を急ぐ。

カナダは23年に「脱ガソリン」を宣言した。35年までに全ての新車をEVなどの電動車にする計画を掲げており、長期的に北米地域でEV需要が拡大する見通し。

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