パソコン周辺機器のバッファローは29日、データ保管などに使う機器「ネットワーク対応型ストレージ(NAS)」の設定変更などを遠隔でできる法人向けサービスを9月下旬に始めると発表した。NASを使ったネットワーク管理を外注する中小企業が、システム会社の技術者を呼ばずに操作や設定ができるようにする。利便性を高めて機器の拡販を狙う。
NASは無線LANでつながった記憶装置を指す。同一ネットワーク上の電子機器なら場所を問わず情報の取得や共有ができる。インターネットを経由して使うクラウドと違い、ハード機器にデータを蓄えるため安全性が高い。データ量の増加にも安価で対応できる。
多くの中小企業は情報システムの技術者が不足し、NASの設定変更や管理業務をシステム会社に外部委託する企業は7割に達するという。バッファローの新サービスはNASの設定を遠隔で操作できるようにし、管理会社の技術者を呼ぶ頻度を減らせる。システム改修の日程調整などに要する手間が省け、業務を効率化できるとみる。
新機能は無料で提供し、同社の主力NAS製品である「テラステーション」の一部商品を対象に9月下旬から順次対応する。中小のデジタルトランスフォーメーション(DX)に加えて、外注先のシステム会社の省力化も期待できるという。バッファローの担当者は「新サービスで製品の魅力を伝え、関連するネットワーク機器の販売につなげたい」としている。
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