京セラが長崎県諫早市で建設する工場の完成イメージ

京セラは28日、長崎県諫早市に建設する半導体製造装置向けセラミック部品などの新工場に2028年度までに680億円を投資すると発表した。昨年4月に工場の建設を発表した際は28年度までに620億円を投資するとしていたが、資材価格の上昇などを受けて投資を積み増す。また、同じ敷地内に将来、さらに3棟の工場棟を建設する方針も明らかにした。

京セラの谷本社長は長崎県諫早市で計画する新工場の地鎮祭に出席した(28日)

9月に着工する。新工場棟は6階建てで延べ床面積は約8万平方メートル。26年度に稼働し、半導体装置のセラミック部品やスマートフォン関連のパッケージ部品を生産する。工場用地は15万平方メートルで拡張余地も大きい。谷本秀夫社長は28日に開いた地鎮祭に出席し、報道陣に「半導体関連の大きな拠点となる。将来は4棟体制にしたい」と語った。

諫早市の新工場は京セラとしては05年に稼働開始した京都綾部工場(京都府綾部市)以来、約20年ぶりの国内工場となる。30年度以降に生産額250億円を見込む。谷本社長は新工場では人工知能(AI)やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」に関連した製品に力を入れるとして「最新分野に詳しい人材をいかに集めて育てるかが課題だ」と語った。

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