【ロンドン時事】トヨタ自動車と独BMWが水素で走る燃料電池車(FCV)の開発で提携を強化することが27日、分かった。トヨタが水素タンクなど基幹部品を供給し、BMWが数年以内にFCVの量産車を発売する計画。走行時に水しか出ない「究極のエコカー」とされるFCVの普及を狙う。

関係者によると、両社は近く基本合意書を交わし、9月5日に公表する見通し。

両社は2012年からFCVの分野で提携している。協業範囲を従来の技術開発からFCV量産に向けた基幹部品の共通化へと広げることで、普及のカギを握る生産コストを抑える。

トヨタは14年に世界初の量産FCV「ミライ」を発売。23年からは高級車「クラウン」にもFCVを投入するなど、FCV開発で先行してきた。ただ、車両価格の高さがネックとなり、23年のトヨタの世界販売台数(約1030万台)のうち、FCVは約4000台にとどまっている。

インドネシアの自動車ショーで展示されたトヨタの燃料電池車(FCV)「ミライ」のカットモデル=7月26日(AFP時事)

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