日本原子力発電は23日、東海第2原子力発電所（茨城県東海村）で進める安全対策工事について、完了時期が遅れる見通しだと発表した。従来は9月に工事を終える計画だとしてきたが、2026年12月に延期する。同原発では津波対策として整備してきた防潮堤に不備が見つかり、工事が中断していた。工事の延期は3回目となる。
日本原電の坂佐井豊常務は茨城県内で開いた同日の会見で、延期の理由について「施工不良の全容調査が大変で、点検量が多かった」と話した。
東海第2原発は18年に原子力規制委員会の安全審査に合格していたが、23年6月に防潮堤の基礎部分にコンクリートが十分行き渡っていないなどの施工不良が見つかった。同社は今後基礎部分を残したまま地盤を改良するなどの補強工事を進める方針で、再稼働の時期は引き続き「未定」とした。
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