空港内にバイオディーゼル燃料専用のタンクを用意し、燃料を使用できる車両台数を増やした(22日、新千歳空港)

日本航空(JAL)とコンビニエンスストア「セイコーマート」を展開するセコマ(札幌市)、豊田通商、千歳空港モーターサービス(CAMS、北海道千歳市)は22日、廃食油を原料としたバイオディーゼル燃料(BDF)の空港作業車両での通年運用を新千歳空港で7月から始めたと発表した。セイコーマートの店内調理で発生する廃食油を原料とする燃料を使う。

BDFは植物由来のため、燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出しないとみなせる。廃食油をセコマグループ会社がBDFに精製し、豊田通商が配送。CAMSがJALの作業車両に給油する。航空貨物や手荷物を積んだコンテナをけん引する車両やフォークリフトなど計11台に使う年約2万リットルの燃料を軽油からBDFに置き換える。年間で約54トンのCO2排出を削減できる見込み。

4社は2023年8〜11月に実証実験に取り組み、CO2排出量を約6トン削減した。気温が下がる冬期間にBDFが凍結し品質に影響が及ぶことが課題となっていたが、BDFと軽油を混ぜた燃料の使用や燃料タンクへの温風装置の設置で通年運用を実現した。またBDF専用タンクを空港内に設置し、実証時3台だった使用対象車両を増やした。

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