定例会見に臨むNEXCO東日本の由木文彦社長(24日、東京都千代田区)

東日本高速道路(NEXCO東日本)は24日、2021〜25年度の中期経営計画について見直すと発表した。高速道路の工事の遅れや半導体不足に伴う自動料金収受システム(ETC)設備更新が予定通り進んでいないため。中計期間中の投資額は従来より3700億円縮小した約2兆3800億円とする。

高速道路の新設が遅れている。東京外郭環状道路(外環道)では2020年に地上の陥没事故が発生したことでトンネル工事を中断した。首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の未開通路線の一部である「高速横浜環状南線」では掘削機械が故障した。高速道路の投資計画は3000億円縮小し、約2兆2000億円を見込む。ETC設備の整備や更新については従来から700億円減らし、約1800億円とする。

一方、新たに中計に盛り込んだものもある。自動運転を支援する情報収集機能を持たせたポールを東北自動車道の鹿沼インターチェンジから宇都宮インターチェンジの区間に複数設置し、26年度から実証実験を始めるとした。

24日に都内で開いた記者会見で由木文彦社長は「半導体不足はかなり改善されたが、電線の調達に時間がかかる影響などしっかりと状況を見ていく」と述べた。

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