米投資会社トゥルー・ウインド・キャピタルは16日、通信機器などを手掛けるサン電子へのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。取得数は上限としていた発行済み株式数の18%で、19%保有する香港ファンドのオアシス・マネジメントや18%保有の東海エンジニアリングに次ぐ大株主となる見込み。

16日付で関東財務局に提出した公開買い付け報告書で明らかになった。トゥルー・ウインドは6月、サン電子に事前の同意を得ずにTOBを開始。当初買い付け額を1株4400円としていたが、段階的に5500円まで引き上げていた。

トゥルー・ウインドは今回のTOBについて6月時点では「サン電子の長期的な企業価値向上に貢献すること」を目指し、買収や役員交代といった経営への介入は予定していないとしている。それに対してサン電子は「TOBに応募するかは株主の判断に任せる」と発表しており、今後も引き続き中立の立場をとる。

16日の東京株式市場でサン電子株は急騰し、一時は前日終値と比べ860円(15%)増の6500円を付け上場来高値を更新した。終値は5930円だった。

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