23日の東京市場ではアメリカ経済が堅調だという受け止めから早期の利下げ観測が後退していることなどで日米の金利差が意識されて円を売ってドルを買う動きが強まりました。

午後4時半ごろには円相場は一時1ドル=154円87銭まで値下がりし、1990年6月以来、およそ34年ぶりの円安ドル高水準を更新しました。

午後5時時点の円相場は22日と比べて16銭、円安ドル高の1ドル=154円81銭から82銭でした。

また、ユーロに対しても円が売られやすい状況が続きました。

日本時間の夕方に発表されたヨーロッパの経済指標が市場予想を上回ったことからECB=欧州中央銀行が早期に利下げするのではないかという市場の観測が後退しました。

このため円相場は一時1ユーロ=165円台後半まで値下がりし、2008年8月以来の円安ユーロ高の水準となりました。

午後5時時点の円相場はユーロに対してはきのうと比べて45銭、円安ユーロ高の1ユーロ=165円28銭から32銭でした。

ユーロはドルに対して、1ユーロ=1.0676から78ドルでした。

市場関係者は「投資家の間では政府・日銀による市場介入への警戒感もあり、節目とされる1ドル=155円に近づくと、円を買い戻す動きが見られる。ただ、日米の金利差は大きいため円が売られやすい状況が続いている」と話しています。

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