6日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発し、一時、前日終値より3200円超上昇して3万4000円台を回復した。前日には過去最大の下げ幅4451円となっており、買い戻しの動きが出ている。ただ、前日の米ニューヨーク株式市場で主要な株式指数が大幅安となるなど、世界経済の先行きに対する不透明感は払拭(ふっしょく)されてはいない。

 5日の米国株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均の終値は、前週末より1033.99ドル(2.60%)安い3万8703.27ドルと、今年最大の下げ幅を記録した。値下がりは3営業日連続で、下げ幅は計約2100ドルに達した。ハイテク株が中心のナスダック総合指数は3.4%、米大企業を幅広く網羅する「S&P500」も3.0%と、主要株価指数は三つとも大幅に下落した。

 一方、日経平均は前日までの2営業日で6600円超も値を下げており、6日は取引開始直後から大幅に反発。ほぼ全面高の展開となっている。東京外国為替市場で対ドル円相場は円安に振れたことも、株価の支えとなっている。5日午前には一時1ドル=146円台となり、前日夕と比べ3円ほど円安ドル高が進んだ。米国の長期金利が下げ止まったことで、日米の金利差の縮小が一服するとの見方から円売り・ドル買いが広がった。(柴田秀並)

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