5日の東京株式市場は日経平均株価(225種)の下げ幅が史上最大となった。投資家には動揺が走った。東京証券取引所に近い日本橋にある証券会社の前では、株価の表示を心配そうに見つめる人や、写真に収める人の姿があった。今年1月に税優遇措置が拡充され、口座数や株式などの買い付け額が急増した少額投資非課税制度(NISA)利用者からも不安の声が上がった。
岩井コスモ証券の東京コールセンターでは、朝から職員が顧客の電話対応に追われた。平均株価が下げ幅を広げた午後には「今、株式を売った方がよいのか」といった問い合わせが一段と増えたという。職員の一人は「前週からあまりにも下げたので、不安になったお客さんが多かった」と話した。
日本橋の証券会社前。20年近い投資経験があるという千葉県船橋市の会社役員の男性(60)は「思ったよりひどい下がり方で、そろそろ底値になると思っていたのに落ちる一方だ。含み益が半分になってしまい、どうなるか不安」と語った。
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