ビジネスホテルチェーンの東横インが、全国47都道府県を「制覇」する。全国で唯一立地していなかった高知県での開業が決まり、23日に建設予定地で地鎮祭があった。

 東横インは1986年、東京・蒲田に1号店をオープン。「全国ネットワークの基地ホテル」を掲げ、新規出店を重ねてきた。2010年に三重県で開業して以降、全国で高知だけに進出していなかった。

 同社によると、15年ほど前から高知への進出を検討。これまでにも5カ所ほどの候補地が浮上したが、契約には至らなかったという。同社顧客満足推進本部の中沢千代子本部長は「高知への進出は我が社の悲願だった」と取材に語った。

 高知での開業は26年2月の予定。高知市の中心商店街に近い本町2丁目に、地上14階建ての新ビルを建設する。

 最上階に設ける朝食会場からは高知城を眺めることができる設計になっている。総客室数は209室で、うち7割がシングルルーム。総事業費は約18億円。

 この日は建設予定地で地鎮祭があり、関係者ら約20人が参加した。同社経営企画室の志村哲室長は「全都道府県への出店に向けてがんばってきて、唯一欠けたピースが埋まった」と振り返った。

 同社によると、現在は国内で337店舗を展開。総客室数は7万1875室で業界トップという。

 23年3月期の売上高は807億円。高知では約50人の従業員を地元で採用するという。(羽賀和紀)

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