九州電力は、電気計測機器の開発などを手掛ける子会社の九電テクノシステムズ(福岡市)の全保有株を、完全子会社の九州電力送配電(同)に移管したと発表した。送配電が九電テクノに委託しているメーターの点検や工事などの一部業務が、電気事業法で禁止されている非公開情報を提供した委託に該当すると判断したため。

保有していた九電テクノ株の約81%を2日付で移管した。送配電の子会社にすることで委託の規制をクリアする。九電は「電気事業法における不適切な取り扱いであり、重く受け止めおわびする」とコメントした。

九電では23年、送配電がもつ新電力の顧客情報を不正に閲覧していた問題が発覚し、経済産業相から業務改善命令を受けていた。その後の業務総点検の結果、業務委託にあたって九電テクノに提供してきた情報が非公開情報に該当すると判断した。九電は「情報が委託業務以外に使用されたことは確認されていない」としている。

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