D3LLCの永田智也代表パートナー

ベンチャーキャピタル(VC)のD3LLC(東京・渋谷)は、医療・健康分野のスタートアップに特化して投資する2号ファンドの運用を始めた。かんぽ生命保険、三井住友海上火災保険、ロート製薬などから出資を受け、最終的な運用額は100億円規模を見込む。投資社数を10社程度に絞り、事業の立ち上げや再生を支援する。

ファンド名は「D3バイオヘルスケアファンド2号投資事業有限責任組合」。運用期間は10年間で最長で4年間延長できる。創業間もない「シード」「アーリー」期を中心に、事業規模がある程度大きくなった「ミドル」期以降にも投資する。1社あたりの投資額は10億円程度を見込む。

D3を2017年に設立した永田智也代表パートナーは米コンサルティング大手のマッキンゼー・アンド・カンパニー出身で薬剤師の資格を持つ。運用規模は1号ファンド(30億円)の約3倍に拡大するが、永田氏は「投資社数はあえて増やさず、出資後の企業価値向上に力を入れ、成功確率を上げる」と説明する。

世界の医療・健康に貢献するスタートアップを発掘する。例えば、認知症やアルツハイマー病、がんの治療に貢献する技術、デジタル医療機器などの分野を想定する。先端技術を食の分野に導入する「フードテック」関連への投資も本格的に始める。

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