百貨店では高額品が売り上げをけん引している(東京都新宿区の伊勢丹新宿本店)

三越伊勢丹ホールディングスなど百貨店大手4社が1日発表した7月の既存店売上高(速報値)は、全社が前年同月比で増収だった。国内外の消費者から人気を集めたラグジュアリーブランドのバッグや時計・宝飾などの高額品が売り上げをけん引した。気温の上昇に伴って夏物衣料も好調だった。

エイチ・ツー・オーリテイリンググループの阪急阪神百貨店は15%増、三越伊勢丹は11.3%増だった。J・フロントリテイリンググループの大丸松坂屋百貨店は10%増え、高島屋は7.4%増だった。阪急本店(大阪市)では100万円以上の高額品の売上高が5割増となった。三越銀座店(東京・中央)でもハンドバッグが57.7%増、宝飾も51.3%増えた。

気温の高い日が続く中で涼しげな麻素材や自宅でも洗える綿素材などの夏物衣料が好調だった。大丸松坂屋ではサマーニットやカットソーなどが伸びた。夏休みに向けた旅行需要も高まる中、高島屋ではスーツケースを含む旅行用品の売り上げが42.8%増えた。

免税売上高は阪急阪神百貨店と大丸松坂屋は2.1倍、三越伊勢丹は2倍だった。高島屋も83%増えた。中国に加えて韓国や香港、台湾などアジア圏からの来店客が多く、円安も追い風に高額品が好調を維持した。

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