NOT A HOTELが販売する瀬戸内海の離島、佐木島(広島県三原市)の別荘

別荘兼ホテル運営のNOT A HOTEL(ノットアホテル、東京・渋谷)は23日、海外向けにシェア別荘の販売を始めると発表した。著名クリエーターらがデザインした高級別荘を英語サイトで紹介する。瀬戸内海の離島の物件は1口(年30泊)約3億5000万円で、米国や東南アジアの「超富裕層」の購入を見込む。

海外向けには、デザイナーでファッションプロデューサーのNIGO氏や国際的に有名なノルウェーの建築設計事務所「スノヘッタ」、デンマーク出身の著名建築家ビャルケ・インゲルス氏が率いるビャルケ・インゲルス・グループ(BIG)が手掛ける別荘を販売する。

物件は北海道のルスツリゾート(北海道留寿都村)のスキー場山頂や瀬戸内海の離島、佐木島(広島県三原市)、千葉県富津市の海岸沿いに位置する。

ノットアホテルで海外戦略を担う井上雅意上級執行役員は「世界的クリエーターの協力で世界に通用する物件ができた」と説明。「ブランド化を図るためまずはハイグレードな物件のみを売り出し、海外の超富裕層に照準を合わせていく」と語った。

訪日需要の拡大を背景に、海外富裕層のノットアホテルへの関心はすでに高まっている。これまでは日本語サイトだけだったが、石垣島の別荘購入者の約2割は外国人だった。

浜渦伸次最高経営責任者(CEO)は「海外富裕層の日本への注目は高まっているが、いいホテルが足りないという声も聞かれる。ノットアホテルが受け皿になりたい」と述べた。

ノットアホテルは2020年設立のスタートアップ。不在時にはホテルとして貸し出せるシェア別荘を展開する。これまでに販売した拠点は9カ所で、オーナー数は597人。累計契約高は227億円に達した。

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