ソニー銀行は22日、変動型の住宅ローンの基準金利を8月から0.2%上げ、年2.007%にすることを決めた。引き上げは2010年10月以来、14年ぶりとなる。住信SBIネット銀行やイオン銀行、auじぶん銀行も変動型の金利の引き上げに動いており、その流れが広がっていく可能性がある。
ソニー銀は短期の市場金利の指標である東京銀行間取引金利(TIBOR)などの市場金利の動きを踏まえ、今回の改定幅を決定した。
基準金利は実際に適用される金利を算出するもとになる金利を指す。現在0.297%となっている最優遇金利も0.2%上がり、0.497%となる。
ソニー銀行の住宅ローン残高は約3兆4000億円で、ネット銀行として住宅ローン最大手の住信SBIネット銀行に次ぐ規模がある。
変動型の住宅ローンは顧客獲得競争の激化を背景に低下傾向が続いてきた。固定型より金利が低いため住宅購入者から人気があり、最近では約7割が変動型を選ぶなど主流となっている。
長期金利に連動する固定型では、すでに大手銀行やネット銀行が変動型に先駆けて金利を上げている。大手5行平均の10年固定の最優遇金利は、24年1月からの半年間で0.3%程度上昇した。
変動型の金利は短期プライムレート(短プラ)に連動して決めている大手行が多い。短プラを改定する動きはまだ一部の銀行に限られる。日銀が追加利上げに踏み切れば、短プラや住宅ローンの変動金利の引き上げに動く銀行が複数出てくることが想定される。
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