中国人民銀行(中央銀行)は22日、銀行が企業へ貸し出す際の目安となる事実上の政策金利「最優遇貸出金利(LPR)」の1年物を0.1%幅引き下げ、3.35%にした。1年物の利下げは昨年8月以来、11カ月ぶり。経済の減速傾向が明らかになり、企業向け融資を促して景気を下支えする。
住宅ローン金利の指標となるLPRの5年物も0.1%幅引き下げて3.85%とする。こちらは今年2月以来、5カ月ぶりの利下げとなる。不動産市況を回復させる狙いもあるとみられる。
中国国家統計局が15日に発表した2024年4~6月期の実質国内総生産(GDP)は前年同期比4.7%増と、前期(1~3月期)の5.3%増から減速し、大方の事前予想も下回った。
また、6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.5と、景気判断の境目である50を2カ月連続で下回り、景況感も悪化。こうした状況を受け、金融面での下支えが必要と判断したとみられる。(北京=鈴木友里子)
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