電機業界では世界の半導体大手の決算が相次ぎ発表されました。台湾積体電路製造(TSMC)は2024年4〜6月期に最高益となり、オランダの半導体装置大手のASMLは好調な受注が積み上がっていると発表しました。ただ、トランプ前米大統領の台湾を巡る発言や米商務省の対中規制強化を巡る報道が半導体業界の楽観ムードを打ち消しました。電機セクションの1週間を振り返ります。
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キヤノンがミラーレス旗艦モデル 五輪で無償提供
キヤノンは11月にミラーレス一眼で初となる最上位の旗艦モデルを11月に発売します。26日に始まるパリ五輪では、プロカメラマンに100台以上を無償提供します。五輪の舞台がカメラメーカーの頂上決戦の場となります。なお、6月の薄型テレビの国内出荷台数は前年同月比で6.7%減りました。テレビの五輪商戦は盛り上がりに欠けているようです。
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シャープの堺工場、お盆過ぎに完全停止
シャープの沖津雅浩社長兼最高経営責任者(CEO)はテレビ向けの液晶パネルを生産する堺工場(堺市)が「(8月の)お盆過ぎに完全停止する」との見通しを示しました。台湾の液晶大手、群創光電(イノラックス)はパネル基板を半導体分野に活用します。有機ELの台頭も液晶各社の戦略転換を促します。
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