約3週間遅れで始まったセールは開店直後から多くの客でにぎわった(19日、東京都中央区)

百貨店の松屋は19日、銀座店(東京・中央)で夏のセールを始めた。夏の暑い日が長引き、夏物商品を販売する期間が長期化する近年の傾向を考慮し、開始日を例年より約3週間遅らせた。同社が7月中旬からセールを始めるのは数十年ぶり。午前の開店直後から多くの客でにぎわった。

30日まで開催する。23年は6月30日〜7月11日に開催していた。今年はセールを遅らせ定価で販売する期間を延ばした。アパレルメーカーなどでは利益改善や環境配慮などを目的に生産数を絞り定価での販売率を高めようとする動きもあり、セールを遅らせることに対しては取引先から賛同の声があがったという。来年以降もセール開始時期を遅らせることを検討している。

散歩ついでに同店を訪れた50代の女性は「買い物に出かけても以前よりセールが減ったと感じていたが、セールを見ると『何か買わなきゃ』という気持ちになる」と話し、熱心にハンカチなどを選んでいた。

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