富士フイルムホールディングス(HD)子会社の複合機メーカー、富士フイルムビジネスイノベーション(BI、旧富士ゼロックス)とコニカミノルタは17日、9月30日に部品調達を担う共同出資会社を設立すると発表した。ペーパーレス化で市場が縮小するなか、半導体などの複合機の部品調達を統合して効率化し、収益の確保につなげる。
両社は4月、複合機部品の調達機能を統合した新会社を24年7〜9月期に設立する計画を公表していた。協議を経て、8日に両社でジョイントベンチャー契約を締結した。
新会社には富士フイルムBIが75%、コニカミノルタが25%をそれぞれ出資する。新社長には富士フイルムBIで調達を統括する古川雅晴執行役員が就く。
従業員数は派遣社員を含み223人で、富士フイルムBIから162人、コニカミノルタから56人がそれぞれ出向する。社名は未定で、本社は横浜市に置く。複合機部品の調達戦略の立案やサプライヤーとの折衝などを主な業務とする。
ビジネス機械・情報システム産業協会によると、23年の複写機・複合機の世界出荷台数は359万台と、新型コロナウイルスの感染拡大前の18年と比べて26%減った。ペーパーレス化で複合機の販売が減っても利益を生み出せる体制を構築する。
複合機業界では再編が活発だ。1日にはリコーと東芝テックが複合機などの事務機の開発や生産機能を統合した共同出資会社「エトリア」を設立した。
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