米連邦準備制度理事会の本部=2023年、ワシントン(共同)
【ワシントン共同】米金融市場で、連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げに踏み切るとの期待が一段と高まった。11日に発表された6月の消費者物価指数(CPI)が前月比で約4年ぶりに0・1%下落するなど、物価が予想以上に落ち着きを示したためだ。FRBの見通しを上回る利下げ回数を期待する動きも出ている。 FRBが利下げ方向に大きくかじを切れば日米の金利差が縮小し、輸入物価高で日本経済を圧迫する円安圧力の緩和につながる可能性もある。 FRBは6月に公表した経済見通しで、年内に1回の利下げを見込んだ。金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を30~31日に控える中、大手取引所CMEグループが先物取引から算出した金利予想では、11日時点で次々回の9月会合での利下げを8割以上が見込み、CPI発表前の約7割から大きく上昇。年内の利下げが2~3回になるとの見方が、1回を上回っている。 パウエル氏は15日にイベントに出席する予定で、発言が注目される。
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