Sansanが11日に発表した2024年5月期の連結決算は、最終損益が9億5300万円の黒字(前の期は1億4100万円の赤字)だった。主力の名刺管理サービス「Sansan」の売り上げが堅調に推移した。請求書管理サービス「Bill One(ビルワン)」の有料契約社数が伸びた。

売上高は33%増の338億円だった。営業利益に株式報酬関連費用や、企業結合に伴う費用を加味した調整後営業利益は17億円と81%増えた。

事業別の売り上げは、ビルワンが前の期比2.6倍の61億円と成長をけん引した。インボイス(適格請求書)制度や改正電子帳簿保存法の施行で、負担が増えた経理業務を効率化する需要を取り込んだ。

25年5月期の連結売上高は430億〜440億円と前期に比べ27〜30%増えるとした。ビルワンの成長が寄与し、調整後営業利益は30億〜44億円と、76%増〜2.6倍を見込む。

同日、最大3億円の自社株買いを実施すると発表した。同社として上場後初めての自社株買いとなる。発行済み株式総数(自己株式を除く)の0.16%にあたる20万株を上限に買い付ける。同社は「株主に対する還元が可能な財務状況になったと判断した」と説明する。

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