9日の東京株式市場でガンホー・オンライン・エンターテイメント株が一時、前日比220円(8%)高い3048円をつけ年初来高値を更新した。前日の取引終了後、2024年内にスマートフォン向け新作ゲームの提供を始めると発表した。業績拡大を期待する買いが集まった。

終値は100円(4%)高の2928円。新作タイトル「ディズニーピクセルRPG」は世界18の国と地域で展開する。5月9日に開いた24年1〜3月期の決算説明会では新作タイトルの開発計画が示され、業績拡大への期待から以降の株価は上昇基調にあった。

いちよし経済研究所の三村恭祥主任研究員は「新作タイトルは対応言語も幅広く、海外展開に力を入れている同社の戦略にも沿っている」と評価する。

同社は5月の決算発表時に、最大50億円の自社株買いも発表しており、市場では株主還元を強める姿勢も好感されているとの見方もある。足元の予想PER(株価収益率)は9.9倍と競合のコロプラ(48.4倍)やMIXI(17.5倍)と比較しても割高感はない。

現在の業績は「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」などの主力タイトルに頼る割合も小さくない。三村氏は「ディズニーというコンテンツを使って利用者をどこまで増やせるかに注目したい」と話していた。

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