橋本店は鹿島などが開発した型枠工事の新工法に使う部材を協力会社にリースして普及をめざす(写真は鹿島提供)

宮城県を地盤とするゼネコンの橋本店(仙台市)は建設現場の作業効率化につながる先進工法用の部材をリースする事業を始める。まず鹿島などが開発した型枠の新工法に使う専用パイプなどについて、関連会社の橋本不動産を通じて型枠工事の協力会社4社とリース契約を結んだ。

建設業界では慢性的な人手不足に加え、4月に新たな残業規制が始まり生産性の向上を迫られている。導入時の費用負担を抑えられる形で協力会社に新工法の導入を促し、建設現場全体で効率化を進める。

鹿島などが開発した「型枠一本締め工法」は型枠を固定する鋼製パイプを軽量のアルミ製に変え、2本1組だったのを1本だけで支える。作業効率が向上する半面、アルミパイプの値段が鋼製の4〜5倍するなど導入費用が壁となっている。

橋本不動産が新工法に必要な部材を総額5000万〜1億円でまとめて購入し、協力会社4社に5年間リースする。橋本店が受注した工事で優先的に使用する。

佐々木宏明会長は「橋本店も働き方改革を進めているが、現場の効率性を上げるには協力会社と一体で取り組む必要がある」と話す。今後も労務負荷の軽減につながる工法があれば関連部材のリースを広げる。

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