「もう1個、損保(大手4社)のカルテルもあった」―。  経団連の十倉雅和会長は8日の記者会見で、トヨタ自動車の子会社による下請けいじめや川崎重工業の裏金接待など、相次ぐ企業不祥事について聞かれたのに対し、会長自ら不祥事案件を付け足す「珍事」があった。

経団連の十倉雅和会長(資料写真)

 経団連は5月末に会員企業の行動規範となる「企業行動憲章」を改定したばかりだ。ところが、日産自動車が下請け企業に取引価格の値引きを強要し下請法違反に問われたのに続き、不祥事が相次いで会長の面目は丸つぶれ同然となった。  会見で、十倉会長は「今日は記者会見で3つ(の不祥事を)聞かれんじゃないかと思っていた」と平静を装いながら「まず企業自身が、倫理的なところでコンプライアンス(法令順守)違反等を厳に慎まなければならない」と神妙に述べた。(久原穏) 

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