米大手投資ファンド、ベインキャピタルの末包昌司パートナーがインタビューに応じ、今後5年間で計5兆円を日本で投資する方針を明らかにした。日本市場は「細分化された構造の業界が多い」と述べ、自動車部品や素材業界で再編統合が活発化するとの見方を示した。

末包氏は、日本企業を取り巻く経営環境に関し「株主や経営陣の資本効率性に対する感度が上がってきている」と強調した。特に自動車部品業界では、競争力強化のために系列を超えた再編が起きる可能性があると指摘。素材産業も必要な設備投資額が大きくなっており、「ニッチ(隙間市場)トップではグローバルな競争に耐えられない」と規模拡大が必要になると分析した。

こうした状況を受け、ベインは日本拠点の人員を増強する方針。企業が持つ、収益性の低い不動産の有効活用を支援する専門チームも立ち上げた。このほか、米国で運営するファンドと連携し、日本企業の新薬開発にも投資したい考えだ。

インタビューに応じるベインキャピタルの末包昌司パートナー=6月27日、東京都千代田区

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