中小企業の従業員や家族などおよそ4000万人が加入する「協会けんぽ」を運営する全国健康保険協会は昨年度の決算を発表しました。

それによりますと、収入は11兆6104億円で、前の年度より3011億円増えました。

主な要因は、賃上げによる保険料収入が増加したことで、被保険者1人あたりの月給の伸び率は、2008年の運営開始以降、過去最高だった前の年度と同じ2%でした。

一方、支出は11兆1442億円で、前の年度より2668億円増えました。

かぜやインフルエンザなどの医療費がコロナ前の水準に戻ったことや、後期高齢者医療制度への支援金が増加したことが要因だとしています。

この結果、全体の収支は4662億円の黒字となりました。

黒字は14年連続です。

全国健康保険協会は「加入者の高齢化や医療の高度化に加え、今後、団塊の世代が後期高齢者になるのにあわせて支援金の急増が見込まれていて、財政状況は楽観を許さない」としています。

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