建設用クレーン大手のタダノは4日、風力発電機の世界大手、デンマークのべスタスと提携したと発表した。べスタスが2025年以降に商用化する洋上風力発電に、タダノが開発、供給する専用クレーンを搭載する。再生可能エネルギーの需要が世界的に高まる中、事業拡大につなげる。

タダノは風力発電のブレードを回す駆動装置「ナセル」に搭載するクレーンを開発する。発電設備のメンテナンスや部品交換で、船舶から部品をつり上げる用途などで使う。タダノは建設用クレーン車が主力で、洋上風力向けのナセルクレーンを手がけるのは初めて。

タダノは26年の納入をめざす。べスタスの最新型の洋上風力発電機「V236」は出力1万5000キロワットと風力発電としては最大級で、日本も含め世界各国で受注が決まっている。

洋上風力発電は陸上と比べて導入余地が大きく、世界市場の成長が見込まれている。タダノは新市場への参入でクレーン事業のさらなる拡大をめざす。

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