香港投資ファンドのオアシス・マネジメントは28日、アインホールディングス(HD)の取締役候補に反対する声明を発表した。26日にアインHDが公表した取締役候補11人のうち、社外取締役として名を連ねるセブン―イレブン・ジャパン副社長の木村成樹氏について「適切なコーポレートガバナンス(企業統治)慣行に真っ向から歯向かうもの」として反対票を投じるよう呼びかけた。

オアシスはアクティビスト(物言う株主)として知られる。3〜4月にかけてアインHD株を追加取得し、持ち株比率は約15%まで上昇している。敷地内薬局の整備を巡り、アインHD元幹部が公競売入札妨害の罪で一審で有罪判決を受けた事件などを背景として挙げながら、企業統治体制を問題視している。

7月末開催の株主総会に向け、社外取締役を務めるセブン&アイ・ホールディングス副社長の伊藤順朗氏の解任などを求めてきた。セブン&アイはアインHD株を約8%保有する株主で両社は提携関係にあり「明確な利益相反が存在」するなどとしている。

アインHDは解任議案には反対する一方、任期満了に伴って伊藤氏が退任しつつ、木村氏など5人の社外取締役候補を発表している。オアシスは「伊藤氏が木村氏を通じてアインに対して実質的な影響力を維持する」とみて、株主に対し木村氏の選任に反対するよう呼びかけた。

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